ボディガードの代表格、シークレットサービスのスペシャルエージェントの応募資格をみてみましょう。
“Have uncorrected vision no worse than 20/100 binocular; correctable to 20/20 in each eye (Note: LASIK, ALK, RK, and PRK corrective eye surgeries are acceptable eyes surgeries for special agent applicants provided specific visual tests are passed.”
※20/100というのは、日本でいう視力0.2、20/20は1.0です。
つまり、直訳すると「シークレットサービスのスペシャルエージェント(警護員)に応募するには、裸眼で0.2以上が必要です。しかし、レーシックなどの視力回復手術により、視力が1.0以上に回復していて、シークレットサービスが提供する視力テストに合格出来れば申し込むことが出来ます。」という内容です。
応募資格に「視力」の記載があることからも分かると思いますが、ボディガードにとって「目/視力」は、とても重要です。
残念ながら、私は遺伝で目がとても悪く、裸眼では0.1以下でメガネをかけていなければ目の前にいる人の顔の判別もつかないほどです。しかも、片目には、かなり重度の乱視が入っています。
警護の仕事を続けるうえでレーシックなどの視力回復手術を受けることも当然考えました。しかし、レーシックの適合検査を受けたところ、残念ながら片目の角膜が極度に薄くレーシックを受けることは出来ないと判断されたのです。
無理なら仕方がないということで、私はせめてもと仕事中はかならず視力が1.0以上になるように設定したコンタクトレンズを使用していました。
V6の岡田准一さんが主演で人気だったテレビドラマ「SP」では、松尾論さんが演じたメガネをかけたSPがいましたが、メガネにはデメリットはあってもメリットはありません。
例えば、夏はクーラーがよく利いた室内から外に出るとボワッとメガネのレンズが一瞬で曇ってしまいます。雨の日は、レンズが濡れ視界を遮ることもあります。
私のように目/視力が悪い人は、警護の仕事の際にはせめてコンタクトレンズを使用することをオススメします。
コンタクトレンズにすれば、サングラスをかけることも出来ます。サングラスは、ボディガードの必需品の1つです。
2020のオリンピックで警備員がサングラスをかけることがニュース記事になっていましたが、警備員がサングラスをかけることは「酷暑や紫外線から身を守るため」だけでなく色々なメリットがあります。
液体物を顔にかけれることがあっても目を守ることができます。液体物とは、危険な化学薬品だけではありません海外のニュースで、容疑者が警官にむかって唾をはきかけるという暴挙をしているのを見たことがあると思いますが、サングラスをかけていれば目に唾などの体液が入ることも防げます。
しかし、サングラスのメリットで一番重要なのは、目を隠すことが出来る点です。目は心を映します。目を隠すことで、相手に心を読まれることを防げます。
国連事務総長の警護で、日本でもいろいろなところで警護を経験しました。その際には、日本の文化を配慮して、サングラスをかけることをかなり控えていました。
しかし、オリンピックでの警備員でもサングラスをかけられるようになった今なら、警護員にはサングラスを装備の1つとして加えなさいと言えます。
サングラス選びですが、目を守るという観点で選ぶのならあまりに安いものは避けた方がよいです。私は、レンズの性能+フレームの強度がどちらも素晴らしいレベルにあるオークリー社のサングラスを愛用していました。ESS社のサングラスも人気でしたが、私は使ったことがないので残念ながらその性能は分かりません。自分に合ったサングラスを見つけることもボディガードの大事な仕事です。
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