海外で携帯していた装備品のうち日本で銃刀法にも軽犯罪法にもひっかからない数少ないものがフラッシュライトです。
Twitterを覗くと、フラッシュライトに詳しい方が日本には本当に多くて驚かされます。ストロボ機能を利用し相手の目をくらまし、その間に制圧したり、逃げたりと防犯/護身グッズとして携帯する方もいるようです。しかし、アメリカでは拳銃やナイフを携帯していたため、フラッシュライトを防犯や護身目的で持ったことはこれまでなく、残念ながら私はそういった目的での使用法についてはあまり詳しくありません。
海外のボディガードがフラッシュライトを携帯する主な目的は、ライト本来の使い方である暗闇での明かりとしてです。
街灯がたくさんあり夜道でも明るい大都市では、あまり使うチャンスがありませんが街灯がなく、夜になると本当に真っ暗になってしまう田舎では、使用頻度が高くなります。インフラが整っていないアフリカの国々や南米の国でもそうです。また、ハイヒールをはいた女性クライアントは、足元が見えづらい暗闇では、ちょっとした段差や穴などでも転ぶ可能性が高くなります。薄暗い道では足元をフラッシュライトで照らしてあげることでクライアントが人前で転び恥をかくことも回避出来ます。
私の前所属の国連本部の警護チームでは、フラッシュライトの携帯が義務づけられていましたが、携帯するフラッシュライト自体には特に決まりがありませんでした。私個人もフラッシュライトは、250ルーメン以上の光束があれば良いかなという程度で特に強いこだわりはありません。
ただその携帯方法には、ちょっとこだわりがあります。護身目的での携帯ではないと書きましたが、それでもボディガードはいざという時のために、どんな道具でも携帯するからにはすぐに使える状態でないといけないと思っております。フラッシュライトをナイロン製のケースに入れて持ち歩く人を多く見かけますが、拳銃やナイフと同じようにパッとすぐ手に出来るように、フラッシュライトはポリマー製のスピードホルスターで携帯すべきだと思っています。
ちなみに私が国連の警護チームに所属していたころ好んで携帯していたフラッシュライトは、大手SUREFIRE社のFURYでした。FURYは、信頼のSUREFIRE社製だけありかなりハードな扱いをしても壊れる心配がありませんし、携帯性、操作性にも優れ、最大光束も500ルーメンとかなり明るく、ボディガードの仕事に必要な機能を十分に満たしていました。
(私の愛用していたP2X Furyは、かなり古いモデルです。今は、同じSureFire社製のフラッシュライトでも、もっと良いフラッシュライトが多いです。)
海外出張の際には、荷物を減らすためFURYの代わりにNitecore社のTUPを携帯することもありました。TUPは、FURYよりも小さくズボンのポケットに入れていても目立ちません。それでいて光束はFURYよりも優れ、最大光束はなんと1000ルーメンもあります。
フラッシュライトは、国内外関係なしにボディガードにとって携帯必須の装備です。フラッシュライトに詳しくなければ、まずは操作性がよく、光束が250ルーメン以上のフラッシュライトを購入すると良いでしょう。
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