統計的なことは分かりませんが、日本は前髪が目にかかるぐらいの長さの男性が多いような気がします。一方で、髪で顔がかくれていると、自信がないともとられてしまいがちな欧米では、髪を上げ額を出すタイプのヘアスタイルにしている男性が多い印象です。文化の違いによる好みですから、こればかりどちらが良いとも悪いとも言えません。
しかし、警護業に従事する男性(本心としては、できれば警備業従事者の男性全員が)、髪を短く刈り込むべきだと思っています。女性にまで髪を短くしなさいとは言いません。髪の長い女性は、ゴムなどを使い短くまとめて対応すれば良いと思います。
ちなみに私は日頃から髪を短く保っていますが、警護をしていたころは月一で髪を短く刈り込んでいました。今の若い世代は想像もつかないと思いますが私の中学時代、男子は全員坊主がルールでした。
毎朝、先生が校門の前で立って待っており、髪の長い男子学生は頭にポンと手を置かれます。手の指のすきまから髪が出ると「長過ぎる!」、「すぐに切って来なさい!」と怒られたものです。私が髪を仕事のために短く借り上げる時は、いつもこの中学時代を思い出します。手を頭の上に置き、指のすきまから髪が出ないぐらいの長さなら相手にグッとつかまれる心配がありません。
シークレットサービスや欧米のボディガードの画像を検索してみてください。おそらく、9割以上のボディガードが短髪だと思います。その理由は、敵ともみあった際に髪をつかまれてコントロールされないためです。ちなみに、私の国連時代の警護班の同僚は、半数以上が「Bald Head(ボールドヘッド)」でした。※日本では、ツルツルのハゲ頭のことを「スキンヘッド(Skin-Head)」と言いますが、英語での意味は全くの別物で、「ギャング」だったり「白人至上主義者」などの危ない人のイメージがあり嫌がられますので使わないようにしてください。
日本のSPは、ポマードでガチガチの「七三分け」が伝統のようで、その伝統のヘアスタイルでバッチリとキメている方が多かったです。七三をするために、海外の警護人に比べて髪が少し長めの傾向にあります。これまで多くのSPと一緒に働いた経験がありますが、SPがこの髪型にいきついた真相については解明できませんでした。非常に残念です。もしどなたかSPに七三分けが定着した理由を知っている方がいましたら教えてくださるとうれしいです。
慢性的な人材不足で長時間勤務を強いられる場合も多い警備業界でも、「短髪」にはメリットがあります。ジメジメと暑い夏に炎天下の下、長時間勤務をする警備員を思い浮かべてください。髪が短いほうのが、汗をかいてもサッと拭けて手入れも楽なうえ衛生的です。
なんとなくボディガードをしている人にとってヘアスタイルは大したことではないかもしれません。しかし、プロのボディガードになりたいと思っている方は、①どうして自分はそのヘアスタイルにしていて、②どんなメリット、デメリットがあるのか、を考える必要があります。
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