国連警備隊の新人任務

これまで書いてきたブログ記事を読んでくださった方の中には、ニューヨークの国連本部で警護をすることに興味を持ってくれた方もいるかもしれません。ただ一つ勘違いをしてほしくないことがあります。それは、国連本部警備隊に入職してすぐには警護チームに配属されることはないということです。

たとえ日本でSPの経験があっても、これは変わりません。国連本部警備隊に入職後は、どんな経歴があっても当分はアジア人が着ると膨張して太って見えてしまうUNブルーの制服を着ての警備を担当します。特例もありますが基本は警察や軍隊の経験がないと、国連本部警備隊には入職出来ないので、所属や出身国によって経験値に違いはありますが、新人といっても全くの素人はいません。

国連警備
ニューヨークの国連本部で警備をしていたころの私

素晴らしい経歴と自信をもって入職してきた人たちの中には、いきなりマイナス20度近くなるニューヨークの冬に長時間外で立たされたり、社会経験もロクにない10代のインターンの生意気な態度にプライドが傷つけられる経験をしたりで、せっかく入職しても1年経たずに辞める人も結構います。

ニューヨークの国連本部がテレビに映る際などに、193の国連加盟国の全ての国旗が、48丁目からアルファベット順に42丁目に向かって並んでいる姿を目にしている方も多いと思います。あまり知られていませんが、実はこれ国連警備隊がひとつずつ手で挙げているのです。週末、祝日を除く、天気が良い平日(雨の日や気温が0度を下回る日も掲揚しません)は、通常4,5人の隊員で193の国旗を午前8時から15~20分かけて掲揚し、午後4時に降納しています。

警備や警護をしたくて国連警備隊に入職したのに、こんな仕事と思ってしまいがちですが、これらの仕事にも手を抜かず、まじめにやってきた者たちのみ警護やその他の専門のユニットへの挑戦が許されるのです。

おそらくこういうことって国連だけではないと思います。自分が望んでいた仕事とはかなり異なることを上司が命じられ、嫌々働いていたり、最悪な場合は仕事をすぐに辞めてしまったりする人がいます。警護の仕事は、忍耐の連続です。何事もすぐに諦めず、忍耐強く頑張ることも時として必要になります。


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