ボディガードのスケジュールは、クライアント次第なところがあります。その特殊な業務形態の関係で、食事がなかなかとれないこともよくあります。
ボディガードは身体が資本です。食べ過ぎは眠気を誘い、集中力を低下させますが、空腹も同様に集中力を低下させる危険性があります。
新人のボディガードによくあるミスは、食事をするチャンスがあるときに、お腹が減っていないからと食べないことです。ベテランになればなるほど、特に海外のボディガードは、食べられるときには少々無理してでも食べておきます(夜まで食べられず、寝る前に食事をとっていると太ってしまうので、やはりバランスは大切です)。そしてそれとは別に、いつもポケットの中にはエナジーバーなどの携帯食を忍ばせておき、お腹が完全に空になり集中力が落ちることを避けます。携帯食というと日本では、カロリーメイトを思い浮かべる人が多いと思います。しかし、個人的にはカロリーメイトをボディガードの携帯食に選ぶことはあまりオススメしません。カロリーメイトは、ポケットに忍ばせておくのにちょうどよいサイズですが、パサパサしており口の水分を持っていきます。一度、カロリーメイトを口に放りこんですぐに、クライアントに突然話しかけられた際に飲み込むのにかなり苦労した経験があります。パックが破れて中身がこぼれだす危険性はありますが、ウィダーインゼリーは、サイズも良いですし、パッと飲めるので私は時々ポケットに忍ばせることがありましたが、液体なので少々重いのが難点です。エナジーバーなら個人的には、CLIF BARの製品が好きでした。
国連で警護チームに在籍した約10年で60以上の国に行きましたが、ボディガードの食事に関して日本は他のどの国とも違う文化を持っています。
警察に対する国民の目がとても厳しいことが影響してか、日本の警察官には勤務時間中に食事をすることに対して後ろめたく感じる人が多いように感じます。これはSPも例外ではありません。これまで多くのSPとも働きましたが、SPの方たちは食事を抜いているか、食事をする際はどこか人目がないところに行き食事をしているのでSPの方たちが食事をしている姿は見たことがほとんどありません。民間警護は、SPを手本にしているところが多いの為に同じような文化を持ち、ボディガードは勤務中には食事をしないのが当たり前だと思っている会社もあるようです。仕事の為に長時間にわたり食事を抜くことは、美徳でもないですし、何の自慢にもなりません。昔から「腹が減っては戦ができぬ」と言うように、適当な時を見つけて食事をすることも仕事の一部です。
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