Emergency Medical Technicians (EMTs)とは、救急救命士のことです。日本で救急救命士になるには、2つの方法があります。1つは、消防士として5年以上勤務、もしくは2000時間以上の救急業務の経験を積んだうえで養成所にて6か月間以上の講習を受けたのちに国家試験に合格する方法があります。もう1つは、救急救命士の養成課程2年を修了したのちに国家試験に合格したのちに消防官として採用される方法です。どちらにしろ、消防官でないとなることが出来ないうえにかなりの時間を要します。
それに比べアメリカでは、救急救命士の養成学校で180時間の訓練を受けたのち各州の試験に合格すればEMTの初歩レベルであるEmergency Medical Technician-Basic (EMT-B)を取得することが出来ます。しかも養成学校でコースを受講する条件は18才以上というだけです。EMT-Bを取得したのちに実務経験を積むことで更に上のレベルであるAdvance EMTs(AEMTs)の受験資格を得ることが出来ます。私がEMT-Bを取得したニューヨーク州では、AEMTsはIntermediate, Critical Care, Paramedicの3段階に分かれていて最上級のParamedic(パラメディック)まで取得するとかなりより高度な知識と技術の習得が可能になり、状況によっては医師の指示の下、IV(静脈注射)や薬剤の投与まで認められるようになります。
私がEMT-Bを受講したブルックリンのEmergency Care Programsでは、州の試験を受ける前に病院のEmergency Room (ER)もしくは救急車でのインターンを経験しなければなりませんでした。
私はブルックリンのパークスロープ地区にあるNew York Presbyterian Brooklyn Methodist HospitalのERでインターンをさせてもらいました。ここでのインターンでは、短い期間でしたが多くのことを学びました。ERでは、主に訪れる患者を症状により優先順位を決めるトリアージを任せられていたんですが、居酒屋で喧嘩をしてお腹に大きなナイフを刺されて運ばれてきた患者の対応だったり、病歴を聞くと日本ではなかなか身近に感じられないHIVという単語を嫌というほど聞いたり、幼児の体温を測るのに体温計をお尻にさしたら思いっきり大便をひっかけられたりと、かなり面白い経験をしました。
ボディガードの場合、ハイリスクでの任務を望まない限りパラメディックまで取る必要はないかと思いますが、EMT-Bは取って損しない資格/訓練の1つだと自信を持って言うことが出来ます。
最近は、National Registry of Emergency Medical Technicians (NREMT)の受験資格を得られる講習がオンラインで取れたりもするようなので、英語がある程度できないとかなり実践的なコースなので難しいとは思いますが、挑戦してみる価値ありだと思います。
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