海外の資格⑮ ASIS’ Essentials of Executive Protection

世界最大のセキュリティ・マネージメントのプロフェッショナル組織、ASIS InternationalにはこれまでExecutive Protection のコミュニティはあるものの、ASISのフラッグシップ的な資格であるCertified Protection Professional (CPP©)ですら警護についてはほんの少し触れる程度でした。そこで2022年、ASIS Internationalに代わり、警護のスタンダードを決める組織Board of Executive Protection Professionals (BEPP/EP2)が発足しました。これに刺激を受けたのか、ASIS InternationalからもExecutive Protectionの資格「Essentials of Executive Protection Certification Course」が発表されました。こちらは、ASISの会員であれば$150、非会員でも$200で受講が可能です。ASIS Internationalでは、他にも沢山のオンラインコースの受講が可能なので、警備関係者の方はASISの会員(年会費$195)になって損はないかと思います。学生なら年会費がなんと$20です。

ただ今回のEssentials of Executive Protection Certification Courseに関しては、BEPP/EP2に対抗する為に突貫工事で造られたコースなのか、残念ながらASISの他のコースに比べると少々残念な出来でした。警護の基礎を紹介するコースなので、セオリーが中心になってしまうのは仕方がないのですが、初心者を対象にしたコースだからこそ動画を上手に使い紹介するべきだと思います。コースで使用されている画像も、著者のブログでも度々使用させてもらっているフリー画像素材を提供するPixabayのものを利用しており、とても200ドルもするコースには思えぬ内容でした。

ただこちらのコース、英語のリスニングが難しい方には、自分のペースで読み進めていけるのでASISの他のコースよりも受けやすいコースとなっています。

(画像)コース完了証

コースを終了するとコース完了の証書がEメールで送られてきますが、これはあくまでコース完了の証書なので、合格証を得る為にはテストを受けなければなりません。テストは時間制限なしの35問の選択問題を75%以上で合格となります。チャンスは2度あるので、もし1度目で75%を超えることが出来なくても、もう一度受けること可能なため神経質になる必要はありません。

(画像)合格証

警護のことを全く知らない初心者の方や、履歴書の資格欄に書くことがなく、とにかく何でも良いから警護に関する資格が欲しい方には良いコースだと思います。しかし、正直200ドルを払う価値があるコースだとは思えないので、警護に興味があり、自身の知識をテストしたい方には弊社の無料で受検が出来るボディガード検定をオススメします。


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