イエローカードなんて言うとサッカーの警告カードを思い浮かべてしまいますが、ボディガードが使うイエローカードは、コロナで中国寄りの発言で非難を浴び世界的に有名になったテドロス・アダノム氏が長を務めるWorld Health Organization (WHO/世界保健機構)が発行する予防接種の国際証明書のことです。カードといっても数ページの冊子になっています。写真を見てもらえば分かると思いますが、全体がかなり派手な黄色なのでイエローカードと呼ばれています。
国によっては入国の際に黄熱病(イエローフィーバー)の予防接種をしていることが条件になっていることもあります。そのため、色々な国に行き警護をするボディガードは、予防接種を受けていなかったばかりに入国拒否なんてことがないよう、黄熱病の予防接種を受けたことを証明するスタンプが押されたイエローカードをパスポートと一緒に常に持っています。幸い黄熱病の予防接種は1度受けると10年間有効なので、渡航の度に何度も受ける必要はありません。
現在はCOIVD-19が世界中で猛威をふるっていますが、これが終息して以前のように再び海外へ自由に行けるようになったら、イエローカードにCOVID-19のワクチンを接種したスタンプがないと入国を許可しないなんてことになるかもしれませんね。
以前はコレラや天然痘も入国の義務になっている国がありましたが、今は一部の国で黄熱病の予防接種が義務化している以外、どうしても受けないといけない予防接種はありません。しかし、ボディガードが行った先で病気にかかってしまっては仕事にならないので、行き先の国でどのような疫病などのリスクがあるのか事前に調べ、必要であれば予防接種を受けておくこともプロのボディガードとしては当然の行動です。
アメリカの警察、警備、医療業界では、雇用の際に強制的に予防接種を受けさせる機関もあります。私も国連警備隊の雇用が決まった際、そしてEMT-Bのインターンをする前にかなりの数の予防接種を受けさせれました。
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